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新・なまず日記


2006-08-04 [金]

_ [映画]チキンリトル



マーク・ディンダル
2005年
アメリカ

なにをやってもうまくいかないチキンリトル。学校でもお友達は「イケテナイ組」の面々で、体育の時間はイケテル組からのイジメの時間。以前、「空が6角形になって落ちてきた」と触れ回ったおかげで、ますますヘンな奴とバカにされる日々。それでも希望を失わないチキンリトルは、お父さんに自分のことを認めてもらおうと奮闘努力の毎日。そんなある日....というお話。

(ネタバレ防止のための改行)






































































なまずの評価 78点

100%お父さん向き映画。かわいい絵柄でメッセージはめちゃくちゃシリアス。

本当に久しぶりに映画感想文を書きましたよ。なにしろ時間がなくて、映画を見ると言ったら子供と一緒にアニメばっかりという状況でしたから。しかし子供向きアニメだからといってバカにできないのが映画のおもしろいところ。特にこの「チキンリトル」は大人が見たって歯ごたえ十分で、思わず筆をとったという次第です。

チキンリトルはチキン父さんと二人暮らし。いわゆる父子家庭であります。チキン父さんは、母親がいないリトルのために、一生懸命リトルの教育に取り組もうとしますが、どうも空回り気味。若い頃スポーツマンで学校のヒーローだったチキン父さんと比べて、リトルは体も弱くて運動音痴。リトルのことをほんとうに信頼することができません。そんなある日、リトルは、「空が6角形になって落ちてくる」のを見てしまいます。リトルは、大慌てで街のみんなに危機を知らせましたが、誰からも信用されず、町中の笑いものになってしまうのでした。リトルは必死になって名誉挽回に努めて、そしていつの日か、チキン父さんに、「空が落ちてきたことは本当だったんだ」とわかってもらいたいと願います。しかし、チキン父さんは、世間の目を気にして、「頼むからもう目立つようなことをしないでくれ」と息子に言うのでした....

この映画は、「あなたの子供が世間から後ろ指を指されるようになった時、あなたは世間の声に邪魔されず、子供の話を聞いてやることができますか?」という明確なメッセージを持っています。かわいらしい、いかにも子供向けのCGアニメの様に見えますが、実はターゲットは子供と一緒に映画を見ているご両親、というわけです。この映画と似ている構造のCGアニメはご存じ「ファインディング・ニモ」ということになります。アメリカではこういう趣向が流行っているのでしょうか。「ニモ」の方は、「子供を心配するあまり、子供の可能性を奪ってはいませんか」というメッセージを持っていたのですが、チキンリトルの方は、「世間」「息子」とを対峙させることで、より、そのメッセージ性が、普遍的、日常的で、子供と一緒に映画を見ているご両親の内省を促すものとなっているのです。

物語が後半に入ると、大方の予想通り、「6角形の落ちてきた空」は、もちろんリトルの妄想ではなくて、UFOのカムフラージュ用のパネルだったのということがわかります。UFOに乗っていた宇宙人の子供が迷子になってしまい、怒った宇宙人の親が攻撃を始めて、街は大パニック。リトルと、誤解がとけたチキン父さんとの活躍で、星間戦争の危機をくい止める。この辺のドタバタは素直におもしろいです。しかし、 本当に面白いのは実はラスト。街の危機を救ったリトルのために、みんなはリトルが主人公の映画を作ってくれます。しかし、その映画に出てくるルトルはムキムキのマッチョマンで、エイリアンに敢然と立ち向かうヒーローになっていました。現実のリトルが、ヒョロヒョロのもやしっ子で、街のみんなからバカにされていたなんて、コレッポッチも出てきはしません。

「ホメルにしてもケナスにしても、世間の連中は、自分達に都合のいい解釈しかしないのですよ。本当の子供の姿を理解してあげられるのは、お父さん、あなたしかいないんですよ!」というメッセージがダメ押しのように繰り返されて、ちょっとシツコいぞ、と思ったところでジ・エンド。いやあ、面白かったけど、このシツコイくらいのメッセージ性はどうしたことだろうと、しばらく考え込んでしまいましたよ。

この映画みたいな状況、「世間から子供が後ろ指を指されるようなことをしていて、親も子供のしていることが理解できない」って、現実生活でもけっこうありますよね。例えば、子供が美少女フィギュアヲタだとか、息子が「悟り」を開いて、女装コスプレマニアであるとか、シーメールもののエロ同人誌を制作しているとか...ゴメン、ちょっと例が濃すぎた。まあ、アニメオタクとか、マンガオタクとか、ゲームオタクとかでもいいですよ。要は、オトナが眉をひそめるようなことに夢中になっている子。子供はみんなそうだと思うのですが、世間は、特にマスコミのみなさんは、こういうヲタ趣味の皆さんに特にアタリがキツくて、例えば、青少年の不可解な犯罪がおきたりすると、 とりあえず、ゲームのせいにしたり、フィギュアのせいにしたりする。そういう場合、統計データなどの客観的証拠などよりも、世間の皆さんが、ああ、あいつらならやりかねないよな、と思ってくれることの方が大事だから、言われたヲタの皆さんはたまったものではない*1。まぁヲタの皆さんは打たれ強いから、むしろ問題なのはヲタの子を持つ親御さんの方だったりして。「ゲーム脳」なんて言われてオタオタするのは、ゲームやってる子のほうじゃなくて、その親の方で、「ゲームばっかりして、あんたゲーム脳になるわよ!」なんていっちゃったりして、ますます子にバカにされて、親子の断絶の溝が深まる、なんてことは日本中どこでも起きるごくありふれた光景であります。「世間の言うことに振り回されずに、もうちょっと子供の気持ちを理解してやれよ、おっかさん」なんて、言いたくなるような話であります。そう、「チキンリトル」見て、少しは考えろよ、と。世間全員から誤解を受けたって、親だけは、子供の話を聞いてやれと。世間なんて、いろんな都合で*2適当なことを言うもんですよ。子供のことをわかってやれるのは、世間じゃなくて、親しかいないじゃない!

それにしても、この映画の主張はおしつけがましいくらいキツいものがあって、なんとなく、監督さんの恨み節、って感じさえしますね。ひょっとしたら、監督さん自身がアニメオタクとして、世間と親から白い目で見られた暗い過去があったりして。そうなってくると、「白い目で見られてるオタクが誰かにやっと理解される」というテーマばっかり撮っているティムバートン監督(たぶん、もろオタク)と通ずるものがあるかもしれませんね。これから、オタク監督による、オタクの内面を描いた映画ってどんどん増えるかも。もちろん、4半世紀もパソコンオタクをやってるなまずとしては、大歓迎の状況なのであります!




*1マスコミの皆さんってのは、差別はイカン、とかいっときながら、差別意識につけこんで記事を売るような時がありますよね。ホント、タマンねぇよな。
*2例えばマスコミの皆さんにとっては、扇情的な記事を書かないと記事が売れない、なんて都合とか。
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_ viagra (2010-02-26 [金] 04:49)

Frvxht この間も俊太郎の詩をお, http://www.stlouisbusinesslist.com/business/5021837.htm?info=viagra viagra, >:-DD,

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